日本野鳥の会 遠 江 支 部   


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  支部報紹介  2004年11・12月号 (Vol 214) より

 奥山だより-8  

大杉正樹  

今 年大きな話題になった茨城県霞ヶ浦などでのコイヘルペスウイルス病(以下KHV )が意外や意外にも奥山にまでやってきてしまいました。発 生したのが6 月20 日でほぼ終息とされたのが7 月20 日頃ということでした。1 ヵ月間にわたり死んだコイの撤去に当った池周辺に住む方によると、1 日百匹弱のペースで処理をしたそうで総量は1 トンにものぼったそうです。中には、カラスなどに食べられたものもあり骨だけの残骸もあったとのこと。池のコイはほぼ全滅したもの、それでも約50 匹生き残ったとされています。
いまだ原因や感染経路などは特定されていませんが、恐らくウイルスに感染したコイを池に放流したのではないかとの声がちらほらします。KHV はマゴイとニシキゴイに発生する病気で、もちろん同じ池のフナやハヤなどは症状はありません。発病したコイは外見的には少ないものの、鯉のただれが見られ呼吸が困難になり、治療法もないため死亡率が高いとされています。ただし、コイ以外の感染はなく、しかも30 ℃以上では増殖できないためそれ以上の体温のあるヒトへの感染はまずありえません。仮に感染しているコイを食べたとしてもヒトには感染しないよ……と言われても、それは論外ですよ……と苦笑い。
農 林水産省でもKHV は海外から持ち込まれた可能性が強いと考えられると述べるにとどまり、どの国からどのような経路を経て日本にやってきたのかは究明段階にあるとしています。生態系は微妙なバランスで保たれており、一人一人の小さな心がけが大きな財産を残すことであろうと、せつに願います。

取材協力:引佐町奥山、小林全一さん

参考資料:農林水産省衛生管理課ホームページ

滋 賀県水産課ホームページ

 

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