日本野鳥の会 遠 江 支 部   


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 支部報紹介  2003年7・8月号 (Vol 206) より

 季節の鳥  アオバズク(フクロウ目 フクロウ 科)

 
浜 松の町が凧揚げ祭りの準備で昼夜騒がしくなる頃、鎮守の森の木々は若葉が芽生え青々としてくる。この季節になると南の国から、鎮守の森の老木の樹洞に帰ってくるお祭り好きの鳥がいる。アオバズクである。浜っ子が夜、町内を練り始めると、アオバズクは洞を音も立てずに飛び立ち、木の上から黄色く大きな目でお祭り見学。つい練りにあわせて「ホッホー、ホッホー」と鳴く?昼間は前夜の疲れのせいで、木洩れ日が射す青葉を背にじっと居眠りを続ける。だれも邪魔することは許されない。
ア オバズクの「ズク」とはミミズクのこと(ミミズクには耳があり、フクロウにはない。)しかし、例外でアオバズクには耳がなく、シマフクロウはフクロウなのに耳がある。もっとも本当の耳は外からは見えない場所にあり、しかも耳のある場所は奇妙にも左右対称でない。この方が、音がより一層ステレオに聞こえるとのこと。また、フクロウ類は賢者のシンボルとされ、頭はもちろん良いが、目は更に良いと言う。また、顔面がパラボラアンテナになっていて、そのおかげで耳は目以上に良く、獲物を捕るのに目より耳を頼りにしているとのこと。首も360 度回る。とにかく不思議でいっぱいの鳥である。天才ピカソがアオバズクを飼っていたというのが解るような気がする。
祭 りも終わり、夏が近づくと純白の卵を3 〜5 個産み、抱卵後25 日目に灰色の雛が孵り、その後28日目にまだらの雛が巣立つとのこと。秋、子育てが終わると、よその国のお祭りを観るためか、三々五々南の国に旅立ち、鎮守の森は静けさを取り戻す。
い つまでもお祭りを観に来てもらうためにもアオバズクの森と、子育てに必要なその回りの自然を守らなくてはならない。 (梅原)